正反対の意味でこのカテゴリでいいのか迷った

窮鼠はチーズの夢を見る (ジュディーコミックス)

窮鼠はチーズの夢を見る (ジュディーコミックス)

某所の試し読みコーナー(BL本が集まってる辺り)に置いてあったレディコミ雑誌掲載の作品。
にもかかわらず表紙通り男二人の恋愛モノで、男女の○×シーンより男同士のソレのが圧倒的に多い、
て言うより前者はほんのちょーっとしかなくて、知らなかったら普通にBL誌掲載かと思った…。
スゴいな最近のレディコミ(真面目に読んだことはないけどさ)。
優柔不断というか流されやすいにも程がある主人公(受…ストレート)と、
ずっと主人公に恋愛感情を持っていた大学時代の後輩(攻…ゲイ)の話。
最初は数年ぶりに再会した後輩に弱みを握られて…という形で関係が始まるんだけど、
主人公が本っっっ当にはっきりしないというか勝手なヤツでして、ある程度関係が進んでくると、
後輩がホテルで他の男と一緒にいるの見ただけで逆ギレしたくせに、
自分はそのときは、相手のペースにのせられて断りきれなかったとはいえ他の女(しかも人妻)とお楽しみに行く途中だったという…。
後半なんて、ヨリを戻そうと迫ってきた主人公の元カノと後輩で「この人とワタシのどちらを選ぶの?(古い…)」
状態になるし、泥沼の連続…かーなーり押せ押せではあるけど終始一途な後輩が気の毒になってきたくらい。
て言うか君ら、男同士でタクシーの中で痴話喧嘩→仲直りはかなり運転手さんに迷惑だと思うぞー
(苦笑…とか言いつつえっらい萌エたけどな)


で、こちらは分類上はボオイズラヴ。
リベット (Holly NOVELS)

リベット (Holly NOVELS)

…えっと、本当に今、Amazonのレビューを見て知ったんですが、カバー下に更に続編あったのねー?!
んでもってさっき読了…個人的には
(以下激ネタバレ)本編のまま終わっちゃっても良かった気がするんですが、二人幸せそうだしいいや♪…でもって、やっぱこのカテゴリで間違いなかったかも…。

けどこういう結果になるんだったら、「その」過程がちゃんと見たかったなー、と思うのは贅沢かしら
ある暗くて重い秘密(既に各所のレビューとかで出てるけど)を抱えた受(教員)と、それを知ってしまい、
何とか力になりたいと思う攻(受の後輩で新米教師)の話。
扱っているテーマ上、ちょっと好き嫌いが分かれると思うので、
「読んでて重い・痛い話」というワードに「んー…?」となる人は、予めレビューとか読んどいた方がいいかも
(「箱檻」同様、この話も女の人があんまりいい立場で描かれてないし…リアルではあるんだけど)。
こちらも「窮鼠〜」みたく、ひたすら一途な後輩×戸惑う主人公、の図式ではあるんだけれど、
主人公に降りかかる不幸が現実的というか、フィクションとして「うわーヒサン^^;」で流せないものがあって、
こんな状況だったら、こうなっちゃうよな…と、苛立ちよりもやるせなさというか、そんな感情が先立ってしまったり。
後輩がまた、恋愛感情プラス過去の経験からの後ろめたさもあるとは言え、献身的過ぎるくらいに主人公に尽くしていて、
最後の3〜4ページ辺りの台詞とかさー…なんかもう言葉失ってしまった。
本編だけなら、ボーイズがラヴ、などという激甘々な響きから連想される雰囲気を期待して読むと絶句すると思いますが、
まぁカバー下があるので、救われてると言えば救われてるかなー。


(簡易検索用)作者名:水城せとな 木原音瀬