ヤンヤンデレデレ

レイヤーつながりの某Hさんが「『ヤンデレ』は男性向けより女性向けのが使い道多いんじゃないかな?」といったことを
某所にて書いておられまして。
「病んでる」の感じ方や定義にもよるけど、確かにそれなりに浮かぶなぁ…。


GENE(ゲーン)―天使は裂かれる (キャラ文庫)

GENE(ゲーン)―天使は裂かれる (キャラ文庫)

全9巻の異世界ファンタジーもの。1999年刊行かぁ(ミラージュに見事にすっ転んで腐街道を進み始めた年だ…)。
滅ぼされた王国の王族だった両性具有の少年(スタート時13歳)が、敵であった国の大貴族に奴隷として買われ、
快楽を教えこまれてそれに溺れるまま何年か過ぎるが…、というところまでが1巻目。
「整っていないこともないが美しいとは言えず、地味な容姿の受」って決して珍しくはないけど
この作品の場合、それが明確に主人公のコンプレックスになっていて、容姿を評される描写も繰り返し出てくる。
1巻では「運命の人(ってあらすじに書いてあるんだもん)」はちらっとしか出てこなくて、
奴隷として買われるまでのいきさつと、主人である大貴族(おじさま)&その従者の青年2人との絡みが中心。
全てに対して無気力で、夢中になれることは性的行為だけ、という状態につき
少なくないページ数がその描写に裂かれるんですが、決して下品ではなく。
むしろ快楽と、それを与えてくれる人に溺れるしかなかった虚無感とか、そういうのを感じた。
主人公に心酔している従者の青年2人に対しては若干上から目線だけどね(微笑…ちなみに3人で行為に及ぶことも複数)。
文体や表現が独特で途中までちょっととっつきにくかったけど、読み終わる頃には早く続きが読みたくなった。
取り敢えず2巻は購入済み。ここでやっとメインのお相手が本格的に出てくるのね。


少年人形 (SHYノベルス194)

少年人形 (SHYノベルス194)

どれか読んでみようかなーと思いつつ、ピンとくる作品がなくて手を出しそびれていた作家さんだったけど
タイトルと装丁が素敵だったので思わず手にとってしまった。
2段組&結構な厚さがあるにも関わらず、保護者であり何もかもが完璧な叔父(30歳、攻…血の繋がりはなし)と、
彼に異様なまでの愛情を向けられて育った17歳の少年(受)の、ほぼ二人だけで進行。
この少年も自分の容姿にはコンプレックスを抱いており、攻の隣に並びたいという願いが高じて
「女の子になりたい」と思い、そこから二人の倒錯した関係が始まるんですが。
まず基本が女装の上、攻が暴力こそ振るわないものの基本的にサド気質で、
受もほとんど抵抗せずにそれを受け入れちゃってるので、調教と卑語の嵐、ちょっとだけス×も有りで、
全体の半分かそれ以上がそういう場面だったような。
けれどそのシーンも相当に濃い目なのに、挿絵のお陰か不思議と耽美な印象を受けました(いやまぁ結構キツかったけどね…)。
何となく、前に体験版だけやったことのある男性向美少女ゲーの「夢幻廻廊」を思い出すなぁ
(あちらは4姉妹に少年が精神的に調教されていく話だった)。
女装属性ゼロ、かつ「セレブな鬼畜攻×一人称が僕で内気でほとんど無抵抗ではっきり言ってマゾっぽい受」
は自分の趣味とは正反対だし、えろシーンも後半になると読むのに疲れてきて所々飛ばしてしまったにも関わらず
ちょっと救われたというか、一応ハッピーエンド的な結末にはなぜか物足りなさを覚えてしまったり。
じゃぁどんな結末を求めていたんだろうか…と悩みつつも、もう一度読み返すのはエネルギーがいりそうなので、
それはしばらく後に持ち越そうっと…。
にしてもこのレーベルは装丁のセンスが良いなぁ、と、読み終わって改めて表紙を眺めて思った
(この本のはちょっと特殊だけど、通常の版の背表紙&作品ごとに違う目次・扉絵等のレイアウトとか好き)。


(簡易検索用)作者名:五百香ノエル 崎谷はるひ