歳末から持ち越しプチ裏社会特集第三弾

結局持ち越しかー…うわ格好悪。


そうだ。去年このカテゴリーの感想書き始めたとき、何となく気恥ずかしくて登場人物の名前をわざと書かないでいたんですが、
それだと却ってわかりにくい&書くほうも書きづらいことがあるので、今年からは「受」「攻」じゃなく
必要に応じてちゃんとキャラ名入れて書こうかと思います。


今回は同じ作者さんなので2作品一気に。

ラブ&トラスト (SHYノベルズ)

ラブ&トラスト (SHYノベルズ)

ここ最近の「腐読書」、「美しいこと」からこっち、「超・誘い受特集」でもいい気がしてくるな(汗)
ラブトラの場合は兄限定だけど。


画像は「ラブ&トラスト」シリーズの1巻目。取り敢えず1&2巻合わせての感想を。
ヤクと銃以外は何でも運ぶ超絶美形運び屋兄弟(兄:核…22歳 頭脳面担当、普段は穏やか・キレると怖い、生粋の男好き
&弟:天…20歳 気性が荒く、常人離れしたインラインスケートの腕前持ち、甘いもの好き)が主人公のシリーズ第1巻。
お、割と珍しく20代前半主人公ズだわ(読了&積読ともにことごとく主人公がオーバー25だからなぁ…)。
幼い頃に離れ離れになっていた影響で、同じベッドで眠ったり、スキンシップと称して
毎朝おはようのキスとかしちゃうほど兄弟仲は良いですが、近親モノではないです。
カップリングは、ヤクザの若頭である沓澤(35…ギラギライケイケ色男系)×核と、
天×幼馴染の正文(女顔で気は優しいけど度胸はある)の2組。
恋愛面よりは兄弟の元に依頼された、生きた女の子とか、天才調香師の作った媚薬香水とかの特殊な「荷物」
をめぐって起こる騒動と、兄弟・正文・沓澤の活躍が生き生きと描写され、ちょっとラノベっぽいノリです。
そっち系のシーンもちゃんとあるにはあるものの…自分的にはいつも程萌エは感じなかったかも。
兄の核の方は、沓澤との関係は「カラダの相性が抜群に良くて、そういう意味では愛していると言えるし
仕事の面での利用価値もあるが、それ以上ではない」と割り切っちゃってて(相手の方は本気っぽい様子が垣間見えるんだけど)、
コレでお互いに「普段はドライに接しつつも心の中ではしっかり愛しちゃってる」描写があればツボったんだけどなぁ…。
カップルは、それとは対象的に不器用な純愛路線でかわいいんだけど、
不器用で粗野な攻×容姿も性格もかわいくてイイ子系(一人称「おれ」だし、「性別=受」って程では…ないかな)
の受の組み合わせって、実際のところ、「くぅぅ萌エル…!」ってタイプではないのよね…。
4巻にあたる話も読了済み。そちらは3巻読んでからまとめて感想書こうかと思います。
ストーリー面は十分楽しめるし、兄弟それぞれの恋愛?模様も、濃すぎず薄すぎず描かれているので
仲良し兄弟が活躍する、「痛快!」の一言な話が読みたい人にはオススメ。


もう1作目はこちら。
交渉人は黙らない (SHYノベルス)

交渉人は黙らない (SHYノベルス)

こっちは誘い受ではないです。
タイトルどおり、主人公の芽吹(32…受、ソッチの気はなし)は、国際紛争と嫁姑問題以外の交渉ごとはなんでもOKの交渉人。
攻は、芽吹の高校時代の後輩で、こちらもヤクザの若頭、兵頭(31…眼鏡、男専門)。
と、書くと舞台は当然新宿渋谷?かと思いきや、芽吹のオフィスがあるのは両国だし
兵頭が管理してる風俗店は錦糸町にあるし、と、場所柄だけとってみても裏社会モノの王道からはちょっと外れた雰囲気。
全体的にはコメディ調で、全て主人公の一人称。
ほとんど漫才状態な兵頭との会話や、次々に襲い掛かる椿事に対する冷静な地の文ツッコミが笑えます。
しかし芽吹自体、頭脳派熱血タイプ、かつ高校生の頃は超美少年で今でも十分キレイ、と言われる容姿なんですが、
「示しだの酢飯だの」とか、さらーっとオヤジギャグを言って兵頭に嘆かれたり交渉相手のイメクラ嬢にドン引きされたり、
兵頭との仲を誤解されたときの反論が「俺はお尻のプリッとした女の子が好きなんだよ…」だったり、
なんか微妙にオッサン入ってます…。
けれども、主人公がそんな様子なので、鬱陶しい・わずらわしい存在であるはずの兵頭に対しての感情が
時々ふと変化する描写など、コメディの合間に入るシリアスの部分がとても印象に残ってくる。
この巻では兵頭が芽吹に対して一方的に「あんたは俺のもの」宣言してるだけで、
芽吹の方にははっきりとした恋愛感情はないようで。
まー最後の最後までじゃないとは言えいたすことはいたしちゃってて、しかも嫌がってはいないんだけどね。
ネゴオフィスのメンバー(と言っても2人だけど)や、ヤクザの面々、近くの相撲部屋の力士や小生意気な少年などなど
脇キャラ陣もなかなか個性的で楽しく、読み終わった後、私にしては珍しく「続編があったらいいなぁ」
と思わせてくれる作品でした。
と、読了直後は知らなかったんですが、今年の秋に続編出るそうですね♪
メイン2人の関係は…進展して欲しいような、このままでいて欲しいような…複雑な内心。


(簡易検索用)作者名:榎田尤利