今月シャイノベルスから新刊出ますね〜

PetLoversって「犬ほど素敵な商売はない」で出てきた会員制デートクラブでしたっけ。
タイトルは「獅子は獲物に手懐けられる」かぁ。何となく年下攻っぽい気が。
「犬ほど〜」や、今回感想書く作品みたいなシリアス路線か、
逆に「交渉人〜」「吸血鬼〜」みたいにコメディ要素強めのだといいな(どうあれ、発売日の朝書店に走るけど)。
てか今月末、「エス」のリンク作も2冊同時発売って何そのラインナップ!?


寡黙な華 (SHYノベルズ)

寡黙な華 (SHYノベルズ)

舞台は昭和初期で、従兄弟同士である新興財閥の坊ちゃん(24)×華族の跡取り息子(25)。受攻両方の視点で、攻視点多め。
幼い頃に心に傷を負い、以来箱入り同然に育ってきた受に対し、並々ならぬ執着を抱いてきた攻が
何とか彼を手に入れようとして近づき、距離が縮まったと思ったのもつかの間、嫉妬心から酷い仕打ちをしまくるという、
うわー最低この野郎な場面が中盤移行続いたりするんですけど
それに至るまでの攻の狂気じみた想いとか、色っぽいことを知らな過ぎる受の、兄弟愛と隣り合わせの愛情が丁寧に描写されており
嫌悪感や、なんでその展開でめでたしめでたしになるかなー…な違和感はなかったです。
主にゲームの感想とかで、ただの鬼畜→ラブラブには萌エを感じないということは何回か書いてきたけど


攻、鬼畜行為→この人に俺は何てことを…ごめんなさいごめんなさいああもう顔向けできない(猛省してむしろヘタレ化)
→(受)仕方のない人。でも好き→想い通じてデレデレ


の流れならOKらしい(「Answer」がそうですね、他にもヘタレが暴走して鬼畜化、とか)。
榎田氏の作品には珍しく、受さんが外見も言葉遣いもちょっと女性っぽく、世間知らずのため天然入ってて
同じく外見が女性的な「華の闇」の華嵐みたいに気が強かったりもしないんですけど
それでも引きこもりな自分を何とか変えたい、と決意するところとか、攻に対する感情が「弟を見守る兄」に近いところとか
読み進めるうちにひ弱な印象は薄くなってきました。
「世間知らず」の設定も、そういう状況なら無理もないと納得できる範囲だったし。
終盤、受とその主治医が何者かにさらわれた?!というくだりで、
「コレで攻が助けに入って、って流れでしょ?この作家さんこのパターン多いからなぁ…」
とちょっとだけがくっと来てたらそうならず、むしろ…だったのはいい意味で裏切られた。


(簡易検索用)作者名:榎田尤利