好きだと何度か書いてる割に

ここで感想書くのは初めての作家さん。

黒猫亭雑記帳 (ビーボーイコミックス)

黒猫亭雑記帳 (ビーボーイコミックス)

短編集です。表紙から察されるように、本文の方もかーなーり、独特な絵です。
最初に読んだのはMAGAZIN BE×BOYか何かの読みきり(タイトル忘れちゃったけど確か「ビター×スイート」に掲載されてる話)で、
絵もアレだし「格差社会キーック!(※うろ覚え)」とか微妙だなーと思いつつページをめくってたら
ラストに至る展開に意表を突かれて不思議と印象に残ってしまい、それからコミックスにも手を出して
気づいたら新刊が楽しみな作家さんの1人になってました。
表題作は昭和初期くらい?の話で作家×水道局の局員。
他には人気者といじめられっ子とか、ストーカーとか、同級生への片思いを引きずり続けてた男とか、夜盲症の哲学科の先輩とか
挙げてみると登場人物の素性は様々だけれど、どれも共通しているのは、
ハッピーエンドであってもどこか寂しくて、切なくなるような読後感。
いくつかのレビューで見かけたように、助教授で裕福な作家と、学がなく貧しい出自の水道局員とか、
かたや自信に満ち溢れて女取替えひっかえ、かたやキスすらしたことのない卑屈な男子高生とか、ストーキングとか長年の片思いとか、
収録作のほとんどに受と攻の間に、色んな意味での「格差」があるのが、要因のひとつなんだろうな
(「猿喰山〜」や他の作品もそうだし)。
続きが読みたくなるような、このまま終わって欲しいような作品揃いの中、いくつかは後日談あり。
こちらはどれも爽やかでかわいかった。うち一つは途中まで何も考えずに読んでたらそう来たか。
初出が別の出版社とか、同人誌掲載作とか、リブレから出てるもの以外が半分以上だからか、他コミックスよりえろす描写は若干濃い目。
その辺については…頑張ってる…なぁ…と…(目をそらしながら)
個性的過ぎる絵柄も味のひとつ。この短編集に限らず、どれが一番好きとか決められないくらいの作品揃いなので、
雑誌や試し読みで1作読める機会があれば是非。


アイツの大本命 4 (ビーボーイコミックス)

アイツの大本命 4 (ビーボーイコミックス)

ブサイクと言われ続ける吉田(受)の顔に限らず、色々と独特なこのシリーズももう4巻なのね。
佐藤の過去話が出てきます。小学生佐藤、性格もかわいくねぇぇ…家庭環境あんなじゃしょうがないか…。
小学校卒業後に入ったっていうイギリスの施設、絶対肥満児矯正施設じゃないだろ、
なんで猛獣と格闘してんだ佐藤&艶子…そしてあの外見で中学生かよ!女子キラーはその当時からだったのか…
女子達の佐藤ラブっぷり、最初は引いてたけど、それすらも様式美だと思えてこないでもない近頃。
今回は珍しく佐藤もかわいかった。吉田と再会したときの描写とか、赤面とか、不覚にもちょっときゅんきゅん来たじゃねぇか。
それとこちらもお約束になりつつある山中@ボコられ…前巻で晴れて両思いになったんだから
浮気しないで大人しく虎ちんと仲良くしておけ。