前々回は取り締まられる側の人々の話を取り上げたので

たまってたメールを整理してたら、ダヴィンチの11月号のアンケート(締め切り過ぎてたけど)が来てまして、
どうもボーイズラブ特集をやるらしいですね…。
去年も「BL界の芥川賞を決める」なんていう企画をやってて、
テレビや週刊誌でやるような「オタク特集」的な酷い書かれ方はしてなかったし、
自分もそれで「楽園まであともうちょっと」や「箱の中」「檻の外」を知って興味を持ったクチなので、
そんなに悪いようにはならないと思うけど、
アンケート項目の中に「思わずBLっぽく読んでしまう作品」(…強いてあげるなら「李歐」かな…その辺はかつくら読めば一発だが)や
BL短歌(受もしくは攻が五・七・五で、七・七はその逆が担当)なんていうのがあったのにはちょーっとにがわらい…。


今回は取り締まる側の人々の話を2作。


ファースト・ミッション (B・Rash COMICS)

ファースト・ミッション (B・Rash COMICS)

某J衛隊(っぽい機関)が舞台の短編連作ギャグマンガ。決まったカップリングはありませんが、
ほとんどの話に「隊内きってのハードゲイ(連載当時流行真っ盛りだったと思われる)・雨宮貢」
という人物が出てきます。無論(?)リバです。
読み進めるごとに段々階級が上がるものの、やってることは終始あんまり変わんないような…。
BLでギャグというと、かなりおげひんなのを想像してしまうかと思いますが、
確かにネタ自体はそれなりにそれなりなんだけど、絵柄もいい意味であっさりしてるし、
全体にカラっとした雰囲気なので、下ネタあんま好きじゃない自分も素直に爆笑できてしまった…。


デッドヒート―DEADLOCK2 (キャラ文庫)

デッドヒート―DEADLOCK2 (キャラ文庫)

シリーズ2作目です(1作目の感想はこちらの下の方…最初に書いたのからかなり直しました)。
来月末にドラマCD出るんですねー♪キャストは現時点では未発表なので、合ってることを祈りつつ。
(9/9…追記)
っと、さっきネットをふらふら漂ってて知ったんですが、ちょうど昨日キャスト発表になってたのね!
ネイサン(刑務所仲間):三木眞一郎氏、ミッキー(同じく刑務所仲間):伊藤健太郎氏は納得。
しかしトーニャ(美貌の女装ゲイ):鈴木千尋氏はかなり意外…どんな風に演じてくれるか楽しみだけど。
あとは主役の2人含め、よく知らない人だなぁ。
(出版社のメルマガ情報らしいので、興味のある方は検索してみてください…)


以下本編感想。若干1巻のネタバレもあるので注意。


えーと、まずですね…裏表紙のあらすじを見ると

宿敵コルブスを追えば、いつかディックに会える──。
密かな希望を胸にFBI捜査官に転身したユウト。彼を縛るのは、愛を交しながら決別を選んだCIAのエージェント・ディックへの執着だけだった。
そんなある日、ユウトはついにコルブスに繋がる企業との接触に成功!! ところがそこで変装し別人になり済ましたディックと再会し!? 
敵対する二人が燃え上がる刹那──デッドエンドLOVE第2弾!!(以上Amazonより引用…裏表紙のと同じです、ちなみにユウト=受でディック=攻)

ってあるんですが、「そんなある日」というのが全体の4分の3近くまで読み終わったところ、ってどうなのよ?!
その4分の3の中に、捜査の途中で知り合った犯罪学者と行動を共にしてみたり、自分が入ってた刑務所で関係者に話を聞いたり、
猟奇的なエンバーミングが施された死体を見つけたり、テロリストから爆破予告の電話受けたり、
アクションもしくはサスペンス映画でお約束のイベントが色々あったでしょーが!
つまるところ1冊の半分以上、主人公は「あれーコレBLだよねー?」というくらい真面目にテロリスト逮捕の手がかりを探してました
(捜査を共にすることになった犯罪学者−無論男−に誘惑されたりはしてたが…)。
もちろん、攻のことは終始考えてた(自分の嗜好について悩んだり、その辺の描写はなかなか良かったかと)
し、残る4分の1でしっかりあらすじ通りの展開にはなってますが。
帯のアオリ(古書店で入手したのでついてた)が
『きれいなベッドの上で、お前を抱けるなんて夢のようだ』
だしねー(遠い目)
攻がかような台詞を吐く理由はあると言えばあるんだけどさ…でもって、再会→あれやこれや自体は…◎だったけどさっ。
ラストシーンもかなり好きな雰囲気。
次巻で完結ですねー。全サ応募のため既に購入はしてるんですが、一気に読んじゃうのももったいないのでまだ未読。


(簡易検索用)作者名:九州男児 英田サキ