2月ごろ読んだのに今頃感想

前回ちらっと書いた、35歳受893任侠モノの2作目です。

おとしてやるっ! (SHYノベルス)

おとしてやるっ! (SHYノベルス)

メインは舎弟(27)×若頭。BL作品だと、抗争や内紛以外の具体的な仕事内容があんまり書かれてないものが多い中
結構真面目に893仕事してる感のある方々でございます。
しかし「お仕事」の描写を他の作品と比べてみても、そうする理由はあるとは言え
冒頭からホストの顔に火のついた煙草押し付けて脅したり
自分が経営する事務所の落ち目の女タレントに、ヌード写真集出して稼げと凄んだりするよーなのって
この作品の受若頭、辰巳くらいだよな…。
1作目から自分の計画に邪魔な相手の息子誘拐して××漬けなんてやらかしてたしな…。
でもって、外見も性格もめっさ漢らしいのに、男に抱かれたいという性癖持ちにより
舎弟で恋人の安藤をいつもやきもきさせてるという、凄まじいお方です…。
今回、敵にさらわれて監禁、その上ムリヤリ××というお決まりの展開があるんですが
流石に悦んではいなかったとは言え、そういう場面って普通もうちょっと悲壮感漂うんじゃないかしら…(汗)
他の登場人物達も、裏社会に生きるムサい男共ばっかだし。
でも、辰巳も安藤も、他の人々も、ここぞって場面ではビシっと啖呵切ったり、侠気あふれる姿を見せてくれたりして
読み進めるうちに彼らが格好良く思えてきてしまうのよね。


2作目のこちらは中国マフィアとの対決話で、笑っちゃう場面やサブカップルの初々しい恋愛模様もあった前作よりもシリアス寄り。
それでも「男3人でいるところにすごい美女が現れたのにそれぞれの事情により誰も騒がない」場面の描写とか
「バーチャル辰巳」とかはちょっと吹いた。
サブカップルは敵のマフィアのボスと、その従者の少年(っていうより性的な意味での奴隷に近いかも)で
少年の側の一方的な純愛描写が続くので、自分としてはその2人には萌エ要素は見出せなかったけれども
メインの2人が相変わらずお互い命なので、それだけで十分♪
個人的には1作目のノリの方が好みではあるんですけど、相変わらず、「痛快」という表現がぴったり来るシリーズでした。


3作目で完結らしいけど、ノベルス版は3作目のみどうも絶版らしく、古本屋でも見かけたことなし。
携帯サイト(よみっち)にて有料で読むことはできるとは言え、ノベルスと同じお値段で
挿絵は多分ないと思われる&携帯であの長さはちょっと辛いなぁ…と二の足踏んでます…。


(簡易検索用)作者名:剛しいら